特定健診日記

生活習慣病・メタボについてのホットトピックスを発信中

2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

平成19年国民健康・栄養調査結果:糖尿病の人が890万人まで増加した背景

特定健診・保健指導 平成19年の国民健康・栄養調査結果で糖尿病の人が890万人まで増加したことは前エントリーd:id:bonbokorin:20081225:p3で述べましたが、その背景を考察しておきたいと思います。 この10年での伸び(平成9年:690万人→平成19年:890万人…

禁煙外来は「飲む禁煙補助薬チャンピックス」の登場で新時代に

禁煙外来 チャンピックス(バレニクリン)というお薬は今年5月から国内で使われ始めたファイザー製薬の新薬ですが、今年、このお薬の登場によって、禁煙指導外来は大きく進歩したと個人的にも実感しています。 チャンピックスは、ニコチン受容体の部分刺激剤…

平成19年国民健康・栄養調査結果が発表:糖尿病また増加

特定健診・保健指導 本日、平成19年の国民健康・栄養調査結果が厚生労働省より発表されました。糖尿病の増加に全く歯止めがかかっていないことに少々驚きました。糖尿病の人の推定数は890万人にまで増え、HbA1c5.6%以上の人の推計数は2210万人にまで膨れ上…

来年4月から首都圏の駅ホーム全面禁煙 JR東日本

禁煙外来 2週間ほど前のニュースですが、私鉄に比べ、駅ホームの禁煙の取り組みが遅れていたJR東日本もついに来年4月1日から全面禁煙に乗り出すそうです。産経ニュースからの引用です。 JR東日本は11日、来年4月から首都圏約200駅のホームを全面禁煙…

平成19年の東京都人口動態統計年報が発表されました

12月22日に東京都福祉保健局より平成19年の東京都人口動態統計年報が発表されました。それによりますと 東京都の出生数は103,837人で平成3年以降最多となった。 30歳代の出産は、平成18年の増加数、増加率の伸びには及ばないものの、前年に引き続き増加した…

たばこが原因で死亡、年間20万人

禁煙外来 たばこの有害性はかなり前から広く知られているわけですが、改めて最新の統計データがこうして出ますと、「日本人男性の喫煙率は4割近い」というのはなんとかせねば、という気が強くしてきます。12月22日付けの朝日新聞の記事からの引用です。 たば…

献血時の無料検査項目にグリコアルブミン(糖尿病検査)-来年3月より開始

特定健診 献血時の無料検査項目に糖尿病検査としてグリコアルブミン検査を来年3月より加えるとの発表が日本赤十字社よりあったそうです。グリコアルブミンは血糖の平均的な状況を知るための優れた検査ですが、日本の健康保険制度ではHbA1cとの同時測定を認め…

Science誌の選んだBREAKTHROUGH OF THE YEAR: 今年の第1位は「リプログラミング」

12月19日号のScience誌で、今年の10大ブレークスルーが発表されました。1位はiPS細胞がらみの「リプログラミング」。リプログラミングとは、分化した細胞を脱分化させて未分化の細胞に戻すことです。iPS細胞関連のトピックスが昨年に続いて高い評価を受けま…

リプログラミングによるマウスβ細胞再生-nature論文

Science誌の今年の10大ブレークスルーの第1位に輝いた「リプログラミング」。これは、生命科学・基礎医学研究のみならず医療への応用にも今後大いに期待のできる、まさにイノベーションと呼ぶにふさわしいもので、まさしくブレークスルーでした。どのくらい…

2008年「全国たばこ喫煙者率調査」 男性39.5%、女性12.9%

禁煙外来 10月下旬にJTから発表されたデータですが、2008年5月実施の調査結果で、男性39.5%、女性12.9%、男女計で25.7%の喫煙率だそうです。特に男性の喫煙率はまだまだ高いですね。 JT(本社: 東京、社長: 木村 宏)は、1965年以降毎年実施してきた「全…

新規抗肥満薬テソフェンシン(Tesofensine)のフェーズ2試験成績-Lancet誌

11月29日号のLancet誌に発表された論文です。従来の抗肥満薬(シブトラミン、リモナバン、オルリスタット等:いずれも日本国内では未承認)の約2倍の強い減量効果が認められたそうです。テソフェンシンの作用機序は、中枢神経系に作用し、シナプス前のノルア…

「夕食は、朝お腹がすいて目覚める程度の量にする」

特定健診・保健指導 日経トレンディネットで10月から連載しているコラム【男のダイエット戦記】の中で栄養士さんからのアドバイスとして、掲題のような「ポイント」が挙げられていました。確かにこれくらいできれば怖いものなしですね(^-^) そのほかにも、食…

電子たばこ「タエコ」

禁煙外来 禁煙補助グッズとして、電子たばこ「タエコ」なる新商品が人気のようです。12月7日付け朝日新聞の記事からの引用です。 吸うと先端が赤くなり、口元からは紫煙が——。どこから見てもたばこだが、実は「作り物」だ。正体は禁煙用に作られた電子たばこ…

社会保障の代替財源探しが難航・・

社会保障の代替財源探しが難航しているとのことです。キャリアブレインのCBニュースからの引用です。 たばこ増税が見送りとなったことで、2009年度予算編成で社会保障費の抑制幅を小さくするための財源確保は振り出しに戻った。麻生太郎首相の指示を受け、与…

日本分子生物学会年会(BMB2008)に行ってきました

神戸で開かれていた日本分子生物学会年会(BMB2008)に行ってきました。分子生物学会年会は毎年、はっきりと「進歩」を感じ取れる貴重な学会ですが、今年の大きな「進歩」のひとつとして、epigeneticsの情報が飛躍的に増えてました。次世代シークエンサーなる…

メタボ基準の「腹囲85cm」について

特定健診・保健指導 メタボ判定の基準の、男性は「腹囲85cm」との基準値について、低すぎるのではないか?ということがよく聞かれます。どうやらこの「85cm」という数字が誤解されて一人歩きしているような気がします。腹囲85cmという基準は、「これ以下にし…

検索語「不景気」の急峻な立ち上がり・・

グーグルでの検索回数を表示してくれるツールで、トレンドウォッチングをしてみたのですが、健康や医療関連では勢いのある言葉が見つかりませんでした。一方、試しに「不景気」について調べてみたところ、下図のように今年10月からものすごい勢いで立ち上が…

「メタボ対策はいま 第1回-特定健診・特定保健指導の進捗状況と現場の評価を聞く」

特定健診・保健指導日経BPネットの特集「食と生活と健康」の中で「メタボ対策はいま」と題する連載が始まっています。以下に個人的に重要と思われた部分を引用します。 京都に本部を置き、東芝、オムロン、島津製作所をはじめとした約500の健保組合と契約し…

JUPITER試験-ロスバスタチン(クレストール)の絶大な抗動脈硬化作用

先々週のNew England Journal of Medicineに発表された論文(全文はこちら)ですが、JUPITER(ジュピター)試験というランダム化比較試験(RCT: randomized controlled trial)の結果はかなり衝撃的でした。アメリカ、カナダ、中南米、ヨーロッパ、南アフリカな…

平成20年度国民健康保険特定健康診査・保健指導費の国庫負担

特定健診・保健指導国保向けの特定健診・保健指導に対する国庫負担金交付要綱(厚生労働省発保第1030007号)が10月30日に厚生労働省から各都道府県に通知されました。基本的に見積もり額のわずか1/3しか交付されないことと、その見積もりに用いられる単価も…

本日(12月1日)より足立区健康増進健診が開始されました

特定健診 本日(12月1日)より来年2月28日まで足立区健康増進健診が行われます。主に対象となる方は、生活保護の方や今年度途中に足立区に転入された方などです。費用は無料ですが、申し込みが必要な点が要注意で、申し込みは12月26日(金)までとなっており…