特定健診日記

生活習慣病・メタボについてのホットトピックスを発信中

たばこが原因で死亡、年間20万人

禁煙外来
たばこの有害性はかなり前から広く知られているわけですが、改めて最新の統計データがこうして出ますと、「日本人男性の喫煙率は4割近い」というのはなんとかせねば、という気が強くしてきます。12月22日付けの朝日新聞の記事からの引用です。

 たばこが原因で病気になり、死亡する人は、年間20万人近くにのぼるとみられることが、厚生労働省研究班(主任研究者=祖父江友孝・国立がんセンター部長)の調査でわかった。研究班は「健康対策として、増税を含めたたばこ対策がもっと必要だ」と指摘している。

 国内の四つの疫学調査データを解析した。80〜90年代に40〜79歳の男女約29万7千人に喫煙習慣などを尋ね、約10年間追跡。2万5700人が死亡していた。喫煙率は男性54%、女性8%。

 たばこを吸っていて病気で亡くなるリスクを、吸わない人と比べると、男性では(1)消化性潰瘍(かいよう)(胃潰瘍、十二指腸潰瘍)7.1倍(2)喉頭(こうとう)がん5.5倍(3)肺がん4.8倍(4)くも膜下出血2.3倍。女性では(1)肺がん3.9倍(2)慢性閉塞(へいそく)性肺疾患(COPD)3.6倍(3)心筋梗塞(こうそく)3倍(4)子宮頸(けい)がん2.3倍などだった。

 また、過去に喫煙歴がある人も含めると、男性のうち27.8%、女性の6.7%が、たばこに関連した病気で死亡していた。

 こうしたデータをもとに、05年の死亡統計にあてはめて計算すると、年間死亡者108万4千人のうち、たばこ関連の死亡者は男性16万3千人、女性3万3千人。05年時点の喫煙率は男性39%、女性11%のため、たばこに関連した病気になり死亡する人は今後、男性で減り、女性で増えると予想される。

タバコによる健康への悪影響については、既に広く知られているところですが、寿命への悪影響(約10年短縮)を3万4439人を対象になんと1951年から50年間に渡る前向き研究で決定的に裏付けた有名な研究(British Medical Journal 328:1519, 2004)のデータを下記にお示ししておきます。


人気ブログランキングへ

にほんブログ村 健康ブログへ