特定健診日記

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Science誌の選んだBREAKTHROUGH OF THE YEAR: 今年の第1位は「リプログラミング」

12月19日号のScience誌で、今年の10大ブレークスルーが発表されました。1位はiPS細胞がらみの「リプログラミング」。リプログラミングとは、分化した細胞を脱分化させて未分化の細胞に戻すことです。iPS細胞関連のトピックスが昨年に続いて高い評価を受けました。特に今年、注目されたのは、膵臓の外分泌腺細胞をリプログラミングによりβ細胞化できた、という10月2日号のnature論文(In vivo reprogramming of adult pancreatic exocrine cells to β-cells.)でした。この内容については、別項で改めて取り上げておきたいと思います。

もうひとつ、代謝分野に関連の深いものとして、第8位に褐色脂肪細胞への分化を決定するPRDM16という転写因子の発見が選ばれました。これもnature8月21日号に掲載された論文(PRDM16 controls a brown fat/skeletal muscle switch.)で、意外なことに、褐色脂肪細胞は骨格筋と系譜的には近いということも見出されました。

その他の話題としては、癌細胞のゲノムのシークエンス解読から、新たな癌遺伝子が数多く発見されつつあることが3位に選ばれ、また新世代のシークエンス技術そのものも10位に選ばれました。


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