特定健診日記

生活習慣病・メタボについてのホットトピックスを発信中

健康志向食品市場の動向 - 消費者はメタボ対策で健康食品に手を出さず、冷静

市場調査大手の富士経済より、健康食品市場についての市場動向の調査結果が最近公開されました。
(全文はこちらよりご覧になれます)

◆調査結果の概要

健康志向食品市場推移 2008年見込 2009年予測 前年比
明らか食品 5,205億円 5,178億円 99.5%
ドリンク類 7,077億円 6,989億円 98.8%
合計 1兆2,282億円 1兆2,167億円 99.1%


08年は40歳以上を対象とした特定健康診査の義務化がスタートし、メタボリックシンドローム(以下、メタボ)対策商品の需要が高まる可能性があった。しかし、実際には消費者が動かず、新甘味料(ダイエット)や健康油(生活習慣病予防)は店頭での取り扱いの増加により実績を伸ばしているものの、多くの品目でメタボ対策需要の恩恵を受けていない。糖類・糖質ゼロのアルコール飲料のようなH・Bフーズ以外の一般加工食品ではメタボ対策商品が実績を伸ばしているが、健康志向食品はメタボ対策を目的に選択される商品としての需要が高まっていないことが窺える。


◆カテゴリー別注目市場

(1)生活習慣病予防

08年見込 1,497億円 09年予測 1,473億円(前年比98.4%)

生活習慣病予防は、生活習慣病のリスクを低減させる高血圧予防、血糖値改善、コレステロール値改善、中性脂肪抑制などの機能を訴求した明らか食品、ドリンク類の特定保健用食品を主な対象としている。健康志向食品市場の中でもメタボ対策需要が期待されたものの、08年の市場は前年比4.8%減の1,497億円が見込まれる。明らか食品は「エコナ」(花王)など健康油が実績を拡大し、前年比0.8%増の616億円が見込まれる。一方、ドリンク類は清涼飲料全般の中での競合の影響や、主力商品群が発売開始後2〜3年経ち実績を減少させていることから、前年比8.3%減の881億円が見込まれる。今後も、明らか食品は堅調な推移が予測されるが、ドリンク類は需要変動の大きい状況が続くと見られるため、市場拡大にはドリンク類におけるリピートユーザーの定着が課題といえる。


健康食品はメタボ対策としても本格的な糖尿病の食事療法としても、一般的に高コストになりがちで、積極的にお勧めできるものではありませんが、消費者サイドでその辺りを冷静に見極めているという調査結果と見ました。そういう市場の「洗礼」を経て、無駄な商品・ビジネスモデルが淘汰され、結果的に資源の適正配分・有効活用が図られていくという「健全な市場主義」を信じていきたいものです。


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