特定健診日記

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2008年度(平成20年度)特定健診結果の総まとめ

特定健診保健指導
2008年度(平成20年度)、すなわち、特定健診制度になって初めての年の特定健診結果の総まとめが先月末に厚生労働省ホームページに掲載されました(「平成20年度 特定健康診査・特定保健指導の実施状況」)。全体として、初年度の特定健診対象者は約5190万人で、受診者は約1990万人(38.3%)にとどまったそうです。下記は保険者別に見た受診率のグラフです:



大企業が中心の組合健保や公務員を中心とした共済組合の健診受診率は比較的高い一方、市町村国保協会けんぽの健診実施率は低迷しました。


また、受診率の低さとともに気になるのが、「受診バイアス」です。すなわち、健康に問題のある人ほど健診を避けているらしい傾向が見られるという問題です。これはどのようにデータに表れているかと言いますと、2008年度の特定健診全体で、40歳〜74歳男性のメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の割合は20.6%と報告されましたが、この数字は、無作為抽出による2007年国民健康・栄養調査結果での28.1%というメタボリックシンドロームの割合(血糖の基準はHbA1c≧5.6%を採用)に比べ、明らかに低くなっています(※ただし、両者は完全に同じ基準でメタボリックシンドロームを定義していませんので厳密な比較をできる数字ではありません)。このことは、今後、さらに受診率を高めていく上で改めて問題になっていきそうです。


また、特定保健指導の実施率も、結局、低迷したままだったようです。最後まで終了したのは7.8%どまりとのことで、なかなか制度設計どおりに運用がスタートしなかった現実が浮き彫りになりました。


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