特定健診日記

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「メタボ保健指導、効果アリ」国立保健医療科学院調査結果

特定健診保健指導
2008年度(平成20年度)から始まった特定保健指導(メタボ保健指導)ですが、初年度の指導効果を翌年(2009年度)の健診結果で検証した貴重な研究結果がこのほど、国立保健医療科学院から報告されました。

下記は7月27日付朝日新聞からの引用です。


メタボ指導、効果アリ 体重減少、1年で平均1.7キロ


 40〜74歳へのメタボ健診(特定健診)で、食事や運動などの指導を受けた人は1年間で体重が平均で1.7キロ減ったことが国立保健医療科学院などによる全国規模の調査でわかった。


 体重は男性で2.4%、女性3.0%の減少で、おなか周り(腹囲)は男性が2センチ、女性は2.48センチ減った。


 メタボ健診後の保健指導の体重減少などで全国的な大規模集計が出たのは初めて。同院の今井博久疫学部長らは、北海道から九州まで協力が得られた8都道府県で、メタボ健診が始まった2008年度に受診した38万人を対象に追跡調査をした。


 38万のうち6万人が腹囲が基準を上回るなどして保健指導の対象になった。うち1万2千人(平均64.83歳)が実際に保健指導に参加して体重減などを目指した。指導参加者の体重は08年度に比べて09年度は男性で平均1.65キロ(2.4%)減、女性は1.79キロ(3.0%)減だった。


 保健指導の対象になったものの指導までは受けなかった人も体重は減っていたが、減少幅は男性で0.49キロ、女性0.61キロと少なかった。


 体重、腹囲のほかには、中性脂肪が男性で11%減、女性10%減、最高血圧が男性1.4%低下、女性1.8%低下などの効果がみられた。


 ただ、保健指導の効果には地域差があった。岩手・三重・山口・香川・高知・宮崎の6県で体重減少幅を比較した結果、男性では山口や岩手が2キロ以上減ったが、宮崎では1.25キロで平均より低かった。岩手県の35市町村の分析では、3市町村で平均3キロ以上減った一方、体重が0.2キロ増えた市町村もあった。岩手県内の市町村ごとにみると、食事記録表だけを使う場合より、食事写真を撮らせたり食事内容を詳しく尋ねたりするなどの指導をした市町村が体重・腹囲減少の効果が高かった。スタッフ1人が住民6人以上を受け持つより5人以下の少数指導の方が効果が高かった。


実際に特定保健指導の効果を実証できたというのは大変素晴らしいことですし、また地域差や指導内容による差というところからさらに分析していけば、効果を高めるノウハウが抽出可能と思われ、今後の研究成果に期待がかかります。


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