サノフィ･アベンティス、食欲抑制剤「リモナバン」の臨床試験を中止
サノフィ･アベンティスは、11月6日付けで期待の食欲抑制剤「リモナバン」（カンナビノイド受容体拮抗薬）の臨床試験の中止をアナウンスしました。以下はサノフィ･アベンティスのウェブサイトからの引用です。
フランス、パリ、2008 年11 月5 日 – サノフィ･アベンティスは、リモナバンの全ての適応症における進行中の臨床試験中止を決定したことを発表しました。
臨床試験の中止は、一部の国の規制当局による直近の要請を考慮し、当社にて決定したものです。これらの要請の結果、グローバルな臨床開発プログラムを実施することが厳しい状況に至りました。
サノフィ･アベンティスは、本日をもって医療関係者にお知らせします。現在、臨床試験に参加されている被験者の方々は、治療に関して治験責任医師にご相談いただくことになります。
引用したのは一部で、全文はこちらをご覧いただければと思いますが、それにしても、中止の判断を下した理由を一切、書いていないのは、どうしたことでしょうか？
臨床試験というのは、まぎれもなく、「人体実験」であり、そこに全人類を代表してボランティアとして参加してくださっている方々に対して、これだけで済ませるというのはあまりにも失礼というものです。
真偽のほどは未確認ですが、サノフィ･アベンティスのMRさんから聞いたところでは、ヨーロッパの一部の国でOTC薬（(Over The Counter Drug）として薬局でも市販していたとのことで、その辺りで重篤な副作用例が出たらしい、とのことです。まだ新薬として出たばかりで安全性の評価も定まらない段階で、一般人向けに薬局販売まで進んでいた、ということ自体、実に驚くべきことです。
