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DPP-4阻害剤「ジャヌビア錠」「グラクティブ錠」の薬価決定、今週発売へ

糖尿病に対する待望の新薬であるDPP-4阻害剤「ジャヌビア錠」「グラクティブ錠」(以前のエントリーd:id:bonbokorin:20091028:p1もご参照ください)の薬価収載がいよいよ今週金曜日(12月11日)に迫ってきましたが、それに先立って12月4日の中央社会保険医療協議会総会(中医協)で了承された資料(PDFファイル)が本日公開され、事実上、薬価が発表となりました。

ジャヌビア錠・グラクティブ錠 薬価
25mg錠 99.50円
50mg錠 185.70円
100mg錠 278.60円


ちなみに、基準となったのはアクトス錠で、そこに10%の有用性加算が乗せられてこの価格に決められたそうです。


なお、ジャヌビア・グラクティブとも、今週金曜日(12月11日)、薬価収載と同時に発売となるそうです。平均的にはHbA1cを1%低下させる効果があると言われる一方で、低血糖にはなりにくく、また、体重増加も来しにくいというのが特徴で、大きな期待が寄せられています。


<シタグリプチン50mg投与の効果>

萬有製薬ホームページより)


追記:
ジャヌビア・グラクティブの効果について、「『HbA1cを1%下げる』というのは誇大表示では?ベースライン(投与前値)からは0.7%しか下がっていないのでは?」という声も上がっておりました。コントロール群(偽薬群)が0.3%も上昇してしまっているために、この辺りがわかりにくくなっているわけなのですが、その理由を詳しく製造販売元にお聞きしたところ、「偽薬群が0.3%アップとなってしまったのは、投与前の他の糖尿病薬のウォッシュアウト期間が最短2週間と不十分だったため」とのことでした。前薬が切れた後、血糖値の上昇に伴ってHbA1c値が上昇し、平衡状態に達するには1-2ヶ月を要するわけで、偽薬群が0.3%アップとなってしまったのはこのようなプロトコールではむしろ当然の帰結と考えられます。そのような不完全な条件下での臨床試験となってしまっていることは誠に残念ですが、そういうわけで、0.3%分は投与前の糖尿病薬が切れて上がった分であり、実薬群にも偽薬群にも同様な影響があったはずと考えられ、従って偽薬群との差「1%」がジャヌビア・グラクティブの薬効と考えられる、とのことです。


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