禁煙を望まない喫煙者にもニコチン置換療法は有効 - BMJ誌論文
禁煙外来
「禁煙を望まない喫煙者にもニコチン置換療法（ニコチンパッチ・ガム等）は有効」という大変興味深い論文がBritish Medical Journal誌に掲載されました。サマリーを日経メディカルから引用します。
「今、禁煙したいですか？」という問いに対して「いいえ」と答えた人々を対象に、ニコチン置換療法の安全性と有効性を調べた無作為化試験の系統的レビューとメタ分析の結果が、BMJ誌2009年4月11日号に報告された。論文の著者である英国Birmingham大学のDavid Moore氏らによると、6カ月間の禁煙に成功する人の割合が、介入群では対照群の約2倍に上ったという。
早速、元論文（Effectiveness and safety of nicotine replacement therapy assisted reduction to stop smoking: systematic review and meta-analysis. BMJ 338:b1024, 2009.）をチェックしました。6カ月間の禁煙に成功したのは介入群の6.75％、対照群の3.28％だったそうで、必ずしも高くはありませんが、きちんと有意差が出ていました。NNT（治療必要数）は29人でした。
これまで、禁煙補助療法は「禁煙を希望すること」というのが必須要件とされてきましたが、禁煙を必ずしも希望しない人々も治療対象としていくべきなのか？が今後の大事な検討課題となりそうです。
